蛍たかな、ピロ式「アイリス・ゼロ」
ファンタジーものが続いてますが、もう少しいってみようと思います。
今回紹介するのはこちら!
アイリス・ゼロ 1 (MFコミックス アライブシリーズ) (2009/10/23) 蛍たかな、ピロ式 他 商品詳細を見る |
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「持つ者」と「持たざる者」の相容れない出逢いが紡ぐ
切なくも優しい学園ファンタジー
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なんとなくジャケ買いした1冊ですが、予想以上におもしろく、続きが楽しみな作品のひとつです。
~あらすじ
少年少女が「アイリス」と呼ばれる、何かを"視る"特殊能力を持つのが当たり前の世界。
力を持たない「欠落者」=アイリス・ゼロの主人公、水島透は、学園で人気の美少女、佐々森小雪からある「告白」を受けてしまい・・・
登場人物1人1人が特殊能力を持つ(例えば、相手のウソが分かる、人の感情が色で視えるなど)という設定は、それだけで話のバリエーションが増えますし、能力の組み合わせ次第で物語が飛躍的におもしろくなるのですが(HUNTER×HUNTERはその好例ですね)、
この作品のポイントは、主人公が能力を持たないというところです。
特殊能力を持つ人物が迫害される、というのはよくある話ですが、その逆、みんなが持ってるのに自分だけ持ってない、というのも迫害の理由となりえます。
人はどうしても、自分と違うものを排除したくなるんでしょうね。
そのため主人公は幼い頃から差別やいじめを受け続け、高校生になる頃には「低視聴率」、すなわちなるべく目立たない生き方をモットーにするようになっていたのですが、
ある「超高視聴率」の少女と出会ったことにより、少しずつ彼と彼の周りの人たちに変化が起きていきます。
見処は、誰かの思惑とアイリスによって引き起こされる様々な事件を主人公たちが見事解決していくところです。
アイリスを持たない主人公の武器は何か?
それは、「アイリスが無いから、周りから視える自分や他人からの視線を小さい頃から想像して育った」(by 聖)ことによって得られた、類いまれなる観察眼&想像力です!
ここが個人的に一番の感動ポイントでした。
現実の世界でも、他人の気持ちを慮る想像力って大事ですよね…
たぶんまだそこまで知名度のない作品ですが(すみません)、ぜひ多くの人に読んでもらいたいです!
心温まる作品が読みたい人にはぜひオススメです。
既刊5巻です。公式サイトはこちら。
ではまた~
【個人的オススメ度】☆☆☆☆☆☆☆ 7