オススメ山マンガ4選~上級編
オススメ山マンガ4選上級編です。
上級編は、一般登山者にはちょっと真似できないレベルの登山、死と隣り合わせの山の厳しさが描かれたこちらの2作です。
(中級レベルの作品が思い当たらないんですが、ご存じの方教えてください!)
岳 18 (ビッグ コミックス) (2012/08/30) 石塚 真一 商品詳細を見る |
世界の山々を登り歩いてきた登山家・島崎三歩が、北アルプスの槍ヶ岳や穂高連峰などを舞台に、遭難者救助の民間ボランティアとして活躍する姿を描いた作品。全18巻です。
山、特に雪山や標高の高い山は常に危険と隣り合わせです。
日本の山でも近年は毎年2000人以上の遭難者が出ています。
山での遭難者数は、長野県警HPや、警視庁HPで調べられます。
山で遭難して救助されたら、場合によりますが、数百万円の救助費用がかかることもあります。
もし自分が山で遭難して救助されたら、救助隊の人に迷惑をかけて申し訳ない、家族や友人に心配かけて申し訳ない、って申し訳なさで一杯になると思うんですが、三歩が遭難者たちにかける言葉は、
「良く頑張った!」
これがすごく印象的でした。
山が好き。山に来る人が好き。そんな三歩の気持ちがずっと伝わってくる作品でした。
最後の展開には賛否両論ありますが、個人的には、こういう題材をマンガで読めるのは幸せだなぁと思える作品の1つです。
【個人的オススメ度】☆☆☆☆☆☆☆ 7
もう一つは、先日新刊購入予定でも触れたこちらの作品です!
孤高の人 1 (ヤングジャンプコミックス) (2008/04/18) 坂本 眞一 商品詳細を見る |
実在のソロクライマー・加藤文太郎氏は、明治~昭和時代に生きた人(1905~1936年)で、彼をモデルにした小説が新田次郎さんの「孤高の人」です。
コミック版では舞台が現代にアレンジされて、人類未踏のK2東壁を目指す文太郎の姿が描かれます。
(ちなみにK2東壁は現実でも未踏みたいです)
まずは圧倒的な画力に凄いの一言。
途中で気づいたんですが、擬音語が全く使われてないんですよね。
それでも、脳内で勝手に音を再現してました。
(後で調べたら、それが作者の意図だったみたいです)
それくらいの表現力がある作品です。
さらに、セリフも全くなく、絵のみで描かれる極限状態での登山の描写も圧巻でした。
特に、K2登攀の時に、最後であの曲が流れてきたときの衝撃・・・!
個人的にも大好きな曲なので、ここでこの曲が来るか・・・!しかも歌詞がピッタリ・・・
と、慌てて曲をかけましたw
余談ですが、作中で曲が流れてくるという演出が電子コミックでできないですかね~?
いきなり音楽が流れてきたら困る場合もあると思うので(電車の中とか)、次のページをめくろうとしたときに、音楽のON・OFF切り替えを選んで、ページをめくったら音楽が流れだす・・・
なんて演出があると、うまくはまれば感動が2倍になりそうな気がするんですが・・・
他にも、主人公の心情描写が独特でした。個人的に笑えたのが、
文太郎が好意を抱いていない女性に迫られて困っているとき
⇒雪山でブリザードにあって身動き取れない状態
です(笑)
個人的に、この作品も出会えてよかった作品の1つになりました。
【個人的オススメ度】☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 9
それではまた!